コロナワクチンバイトが終わっても時給2万円は存在した!!!!!

コロナワクチンバイトが終わっても時給2万円が出現!石川県能登半島救護案件で悟ったスポットバイトの2つの極意とは
・東京都庁のコロナワクチンバイトと東北の温泉旅行を繰り返す日々
・コロナワクチンバイトの最後にまさかの時給2万円案件が登場した
・地震から2ヶ月経ってもなお傷跡の残る能登半島
・能登半島案件では個性的な医師、看護師と濃厚な日々を過ごした
・多くの医師派遣会社に登録しておくことの重要性
・国家にまつわる案件に従事することで医師免許を最も効率的に換金できる
目次
・東京都庁のコロナワクチンバイトと東北の温泉旅行を繰り返す日々

ぼくは今どこの病院にも組織にも属さないフリーランスの医師として、日本全国でコロナワクチンのスポットバイトをしながら生計を立てている。2021年6月末から大阪市でコロナワクチンバイトを開始し、そこからいくつかの医師派遣サイトに登録しスポットバイト案件を手に入れる術を身につけ、コロナワクチンバイトに従事しながら日本各地をさながら旅するように渡り歩き、もはや3年以上の月日が流れ去ってしまった。
この3年間を振り返ると、西日本は大阪を中心として兵庫県、奈良県、京都府、さらには広島県までコロナワクチンバイトをするために巡り歩いた。東日本は東京を中心として周辺の千葉県、埼玉県、神奈川県、茨城県はもちろんのこと、北関東の群馬県や栃木県、さらには静岡県の富士山の絶景が見える街で1か月暮らしてみたり、愛知県では訪問のコロナワクチンバイトに挑戦したり、もはや本州に別れを告げ北海道の東の果て・釧路まで飛び出したこともあった。まるで労働をしながら日本一周の旅でもしているようだった。
そんなぼくのコロナワクチンバイトの最後の会場は東京都庁45階展望台、まさに東京の中心・日本の真ん中の最上階と呼ぶべき場所で行われることが決まった。しかし最後まで残った日本で唯一の大規模接種会場ということもあり、都庁のワクチンは水曜日~土曜日しか開催されなかった。関西在住で東京に家がないぼくは空白の日曜日~火曜日をどうしようかと迷ったが、どうせなら東京を拠点に暮らしている今しかできないことをやろうと思い立ち、毎週日曜日~火曜日は2泊3日の東北温泉旅行に出かけることにした。
このように水曜日~土曜日は都庁で天職であるコロナワクチンバイトに従事し、日曜日〜火曜日は秋田県、岩手県、宮城県、山形県、福島県、群馬県の秘湯巡りをするという慌ただしくも充実した日々が続いた。一方で2021年6月以降土日も関係なく可能な限りほぼ毎日コロナワクチンバイトをしてきたぼくにとっては、週休3日のサラリーマンか勤務医のような安定した生活を取り戻したような感覚でもあった。
・コロナワクチンバイトの最後にまさかの時給2万円案件が登場した

しかしそんな安定した規則的な日々を崩すような大きな事件が2024年3月に起きた。何と同じ期間中に、コロナワクチンバイト以外の好案件が舞い込んできたのだった。天職だと感じるコロナワクチンバイトの高時給に慣れていたぼくは、その他の相対的に低時給なスポットバイト案件にはこれまで目もくれなかったのだが、その案件は時給2万円とかなりの好条件だった。時給2万円なんてコロナワクチンバイト初期の2021年頃ならよく見かけたが、終盤に差し掛かった最近となっては見たこともない輝かしい数字だった。
時給が高いだけで労働時間が短ければあまり意味を為さないが、労働時間はなんと8時間でしかも手当4万円が出ることから日給20万円になるという。さらには専門科不問で医師なら誰もが申し込むことができ、労働内容としては2024年1月1日の地震による被害に遭った石川県能登半島のイベント救護だった。東京から能登半島まではかなり距離があるが当然交通費は全て出してくれ、無料で宿泊することもできる。被災地へ救護に行くと言っても重症な被災者を診るわけではなく、健康な人しか来ないイベントの救護なのでコロナワクチンバイトの経過観察のようなものだ。むしろ迷走神経反射などが起こる可能性が低い分、コロナワクチンバイトの経過観察よりもすることが少ないかもしれない。
このような好条件に申し込まない医師がいるのかと思われてしまうが、直前の募集だったこと、大手ではなく比較的マイナーな派遣会社だったこと、懸念材料としてイベント会場にどれほどの設備が整っているのか最初は不明だったことなどから、競争率が下がった可能性がある。ぼくも既に青森県の秘湯に行くために旅館や新幹線を予約してしまっていたのだが、日給20万円稼ぐか数万円払って消費活動するかを最後の最後まで天秤にかけて迷い続け、結局都庁ワクチン案件のない日曜日~火曜日だけ能登半島案件に応募してみることにした。まぁ当たるかどうかなんてわからないし、MRTじゃないので応募したからと言って必ず勤務できるわけでもないので、外れたら東北の秘湯探検を継続しよう。
結果的にぼくは5日間のシフトが当たり、ありがたいことに月給が100万円プラスされることになった。2024年3月は日本でコロナワクチンバイトが終了するまさに集大成の月だったが、そんな月に予想もつかない素晴らしい贈り物をもらった気分だった。日本中を旅するように労働することができるという点でぼくの中では理想的なコロナワクチンバイトだったが、東京から能登半島へ忙しく何度も赴くという、旅するフリーランス医師の働くスタイルを最後の最後まで貫くことができた。
・地震から2ヶ月経ってもなお傷跡の残る能登半島




ぼくが東京から能登半島へ5回通ったのが2024年の3月。地震が起きたのは2024年1月1日なので、2ヶ月も前のことだからすっかり元通りなのだろうと思い込んでいたが、実際に来てみると鉄道駅のホームがまだひび割れていたり、タクシードライバーのおじさんによるとまだ水道が通っていない地域があったりして、能登半島地震がいかにひどいものであったかということを思い知る結果となった。
日々忙しく自分自身の生活を生き抜いていると遠い能登半島について考える時間はないので、このように地震直後に被災地を訪れることには大きな意味があるように感じた。旅行で来るにしても他に多くの行き先があるのに、今は安全なのか、どれくらい復興しているのかわからない中で、敢えて能登半島を選択して行こうと思う人は少ないだろうから、このように労働によって強制的に来られた運命に感謝した。
・能登半島案件では個性的な医師、看護師と濃厚な日々を過ごした





ぼくは日本各地でコロナワクチンバイトをやりすぎて、もはやどんな遠くの辺境の会場へ行ってもぼくのことを知っている医師や看護師に巡り会うのが常だったが、今回はさすがに労働で行ったこともない能登半島なので知っている人に誰も会わないだろうと信じ込んでいたが、実際に行ってみるとぼくのことを知っている人や知り合いだらけだったので驚愕した。
いつメンで構成されている東京のコロナワクチンバイトと違って能登半島に絶対知り合いなんていないと思って緊張しながら1回目の出勤に臨んだのに、会場に入った途端に引き継ぎの先生から「お〜先生お久しぶりです〜」といきなり声をかけられたので拍子抜けした。その先生はコロナワクチンバイト初期の尼崎のアマゾン職域接種で一緒になった先生だった。予定では200名来ると書かれていたのに実際には8人しか接種者がおらず、そんなに暇だとは思ってもみなかったので暇潰しの準備を全くしておらず、何もすることがないのでずっと一緒に喋った思い出の先生だった。あのアマゾン職域接種の時給は25000円だったのでこの能登半島案件よりも条件がよく、コロナワクチンバイト初期の時給全盛期の伝説を思い出させる。
その先生とはたった1回しか一緒になったことがなかったので本当に久々の再会だった。この能登半島案件の派遣会社をぼくは東京周辺でしか使ったことがなかったのでつい関東の会社だと勘違いしていたが、このように関西の先生も派遣されて来るとは意外だった。しかし能登半島はどちらかというと関東よりも関西に近いので、このように関西の先生が来るのも当然の成り行きだろう。聞くと以前この派遣会社は関西でもコロナワクチンバイトの手を広げていたが、今となっては関西にコロナワクチンバイトはひとつも残っていないという。やっぱりぼくの今勤務している都庁は日本で唯一最後まで残ったコロナワクチンバイトのようだ。コロナワクチンバイトの途中から関西は案件も少なく時給も悪化の一途を辿っていたので、ぼくは関西在住であるにも関わらず関西を見捨てて東京に身を寄せて労働を継続させていたがその判断は正しかったと言えるだろう。
日給157500円心斎橋案件で何度も一緒になって仲良くなった関西の看護師さんとも感動の再会を果たすことができ、関西をしばらく離れていたぼくに様々なコロナワクチンバイトの記憶を思い出させてくれる今回の能登半島案件がコロナワクチンバイト最終月に爆誕したことには何らかの意味があると思わずにはいられなかった。
5日間しか勤務しなかったにも関わらず能登半島案件では(誇張ではなく)個性が豊かすぎる様々な先生に出会うことができて面白かった。男性的で肉体的な先生もいれば、その逆に超スピリチュアルな先生もいてその思想に圧倒された。また何度か一緒になったけれど東京では挨拶してもそんなに愛想のない感じの先生だったのに、能登半島会場ではめちゃくちゃ朗らかに話しかけてくれてその違いがとても不思議だった。環境が異なると人は性格まで変わってしまうのだろうか。コロナワクチンバイト末期に勤務医からバイト医に転生して東京で共に労働していたハピナス君と能登半島案件でも一緒になったが、ぼくの勤務が終わっても帰してくれずに結局ハピナス君の勤務が終わるまで会場に残り、最後に金沢駅で一緒に海鮮丼を食べて別れたのも今となっては懐かしい思い出だ。
東京の看護師さんでもコロナワクチンバイトでぼくを覚えてくれている人が多く、最初から親しみを持って勤務することができたのは幸運だった。肝心の勤務に関してはぼくのシフト中に救護を要する人々は0だったので、のんびりと看護師や医師と話しながら勤務できて楽しかった思い出しかない。救護とは全く関係のないところで様々なハプニングや人間模様を見ることができて、本当に濃厚で思い出深く面白い5日間だった。さらに東京から能登半島まではるばる移動するという苦労はあるものの、現場では運良く救護することもなくたった5日間で100万円を稼ぐことができたことで、改めて医師免許の最強さを噛み締めることができた。またぼくはこれまでコロナワクチンバイトしかしたことがなかったが、コロナワクチンバイトがなくてもこのように専門科不問、時給2万円で労働することが可能なのだという前例を作ることもできた。
・多くの医師派遣会社に登録しておくことの重要性

今回ぼくが能登半島案件で学んだ重要なことは2つある。1つ目は多くの医師派遣会社にとりあえず登録しておくことの大切さだ。MRTやm3などのメジャーな派遣会社はもちろんながら、コロナワクチンバイトをしていると様々な縁や医師の紹介などでマイナーな派遣会社に登録することも珍しくはなかった。
そこで重要なことは、今輝かしい案件を紹介してくれないからと言って短絡的にその派遣会社に不平不満を言ったり見下したりしないことだ。好機は忘れた頃に訪れる。たとえばコロナワクチンバイトの初期にはいい時給案件を全く紹介できていなかった民間医局やメディカル・コンシェルジュ(MC)であっても、コロナワクチンバイトの中期にはいきなり大化けして日給157500円や時給2万円世田谷区案件を大量に紹介してくれるようになって見直した記憶がある。このように情勢は常に移り変わっており未来がどうなるのか人間には全くわからないのに、今の状態だけを見てこの派遣会社はダメだと見限るのは愚の骨頂である。移り変わっていく時流の中で、次はどこの派遣会社が輝かしい案件をもたらしてくれるのかということを、常にアンテナを張り巡らせて注意深く観察しておく必要がある。そしてチャンスが訪れたら、即座に案件を確保する柔軟性と瞬発力の高さも求められるだろう。
今回の能登半島案件を紹介してくれたのもコロナワクチンバイトから辿り着いたマイナーな派遣会社であり、都庁しかコロナワクチンバイトがなくそれをMRTが握っている以上もはやその会社にお世話になることはないと思っていたのに、最後の最後に逆転満塁サヨナラホームランを打ってくれてお見事としか言いようがなかった。このようにどの会社がいつどんな時に最大限のパワーを発揮するか誰にも予想がつかないので、縁のある会社は可能な限り登録し続け動向を探るべきである。
コロナワクチンバイトを真剣にやっていなかったような種類の医師はこの派遣会社の存在すら知らない人も多く、当然彗星の如く現れた時給2万円の輝かしい案件についても知らない状態だった。こうなると宝物のような特別な案件を選ばれた少数の医師だけが認識しているという状態になり、競争率も低いので当たる確率も上がってくる。今はコロナワクチンバイトもないのでこのようなマイナーな派遣会社に巡り会う方法もなくなっており、そもそも多くの派遣会社に登録するということ自体が難しくなっているのかもしれない。
・国家にまつわる案件に従事することで医師免許を最も効率的に換金できる

またいくら医師と言えども通常ならばスポットバイトはせいぜい時給1万円が相場であり、コロナワクチンバイトや今回の能登半島案件のような時給2万円越えが大量に出続ける相場に巡り会うためには、かなりの強運が求められるだろう。では平時の医師スポットバイトと、高時給のコロンワクチンバイトや能登半島案件とでは何が異なるのだろうか。ぼくが思うにその答えは、国家が絡んでいるかどうかだ。国家が緊急事態で必要だと見なし、国家が大量のお金を投下してくれたその先で、従事する医師も思いがけない恩恵に預かることができる。ぼくたちが優秀な成績で学問を修め続けたその努力のエネルギーを、医師免許という媒介を通して最も効率的に換金するためには、国家の絡まり付いた案件が大量投下される時期を辛抱強く待ち、さらにその好機には全ての案件を掻っ攫ってやるのだというほどの瞬発力と日程の柔軟性が必要だ。
ぼくの場合はちょうど世界一周の旅をしていて無職で何も予定がなかった時期にたまたまコロナワクチンバイトが始まり、かなりの高時給だった初期から毎日コロナワクチンバイトに従事し続けることができた。さらにその過程でいかに案件を瞬発的に確保するかという高等技術を身に付け、コロナワクチンバイト中期、後期になるにつれ徐々に案件が減少し、ほとんど消滅しかかっている中でも最後の最後まで案件を確定し続けた。その結果2024年3月無料のコロナワクチン事業が終了するまで、日本で唯一残った東京都庁でぼくのコロナワクチンバイトは幕を閉じることができた。このように今から振り返るとかなりの強運を持ち合わせた稀有な成功例を見ているようであり、まるで自分自身のことではない物語を見ているようで不思議な気分だ︎︎。
コロナワクチンバイトのおかげで資産形成は信じられないほどの速さで進み、天職のコロナワクチンバイト亡きこの世の中では労働する甲斐もないので、今後は魂の使命である世界を旅することに重点を置いて人生を歩んでいくつもりだ。今は労働を完全終了し、世界を旅しながら今の資産で永遠に旅ができるのかどうか見極めている段階である。しかし今後、ぼくが能登半島案件で学んだことの2つ目である、国家にまつわる案件に積極的に従事すべきだという悟りを活かすべき未来が訪れた場合には、再び労働者として社会の歯車になるのも面白いかもしれない。
コロナワクチンバイトも能登半島案件も滅びた今となっては国家にまつわる案件はなさそうだが、これからの未来ではどのような経緯、どのような形で国家にまつわる輝かしい案件が出現するのだろうか。コロナウイルスの恐怖が世界を覆った時と同じように、そしてそれがコロナワクチンバイトへと繋がっていったように、世界が何を引き起こすかはぼくたちには全く予想も付かず、人間は未来を見通す瞳を一欠片も持ってはいない。しかしだからこそ思いがけない運命に巡り会ったときに、まさかこのような未来が用意されていたのかと感動したり絶望したりするのではないだろうか。どのような未来が訪れようとも、ぼくたちが見知らぬ世界を旅している時のような純粋で美しい冒険心を燃やしながら人生を歩んでいるのなら、恐れることは何もない。
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