九皇大帝とは何か?クアラルンプール北天宮で中華系マレーシア人のお祭りに参加してきた

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中華系マレーシア人のお祭りが刺激的すぎる!!!!!

九皇大帝とは何か?クアラルンプール北天宮で中華系マレーシア人のお祭りに参加してきた

・ぼくのマレー半島を南下する旅
・クアラルンプールの中華系マレーシア人のお祭りに出かけよう
・不思議な民間療法から家まで!北天宮のお祭りの不思議な出店たち
・お寺内部の煙たい雰囲気が、マレーシアと香港で酷似していた
・九皇大帝とは何か?マレーシアで信仰が盛んなのは疫病が原因だった
・謎は謎のままで心に大切に閉まっておくことの重要性

・ぼくのマレー半島を南下する旅

ぼくはマレー半島を南下する旅の中で、ピンクガネーシャを参拝したタイの首都バンコク、バイクで秘境寺院や秘湯を巡った北部の街チェンマイ、ホワイトテンプルやブルーテンプル、ブラックハウスとカラフルな旅ができた北部の街チェンライ、大自然あふれる秘島・ヤオヤイ島のリゾートを楽しんだ南部のプーケットを経て、次なる国マレーシアに入国した。

まずは世界遺産のペナン島を観光し、次に首都のクアラルンプールに移動。クアラルンプールでは一緒に旅をしている哲ちゃんの友達の中華系マレーシア人のお家に泊めてもらうことができ、ご飯に連れていってくれたり、クアラルンプールの街を案内してくれたりと、何から何までお世話になった。

 

 

・クアラルンプールの中華系マレーシア人のお祭りに出かけよう

 

ある日の夜みんなでお祭りに行こうということで、何もわからないまま車に乗せてもらってクアラルンプールのお祭りに行ってきた。到着したのは北天宮Pak Thian Kiong Templeという道教のお寺だった。ここがどんなお寺なのか全くわからなかったが、とりあえずマレーシアに住む中華系の人々の文化に触れられてとても刺激的だった。

 

 

龍の顔が彫刻されたロウソクに火が灯されてメラメラと燃えていた。色彩同士の調和というよりもとりあえず原色っぽい派手な色使いを組み合わせようとする感覚が中華系っぽい。

 

 

ピカピカの金色と真っ赤な紙の風車がそこらへんでクルクル回っていた。

 

こちらも金色と赤色。これは日本のお神輿によく似ている。

 

・不思議な民間療法から家まで!北天宮のお祭りの不思議な出店たち

 

日本のお祭りと同様に、マレーシアでも出店が立ち並んでいて食べ歩きが楽しかった。しかし日本のお祭りで見るようなものとは、売っているものがまるで違っていた。一体何なのかわからないような変なものが沢山並んでいて、謎は深まっていくばかり。

 

 

まさかのちびまる子ちゃんのお母さんを発見!マレーシアまで来て営業をやっているとは・・・!

 

 

たこ焼きのタコが巨大!というかこれはイカかな?味は日本のものの方が美味しかった。

 

お祭りでは出店だけではなくて何と健康のための民間療法まで提供されていた。これってあれやんね、東洋医学の、何か悪い血を吸い上げるっていう・・・やってる人初めて見た!さすが中華系のお祭り!さらにはお祭りなのに家や部屋まで売り出されているスペースがあったのには驚かされた。中華系の人々の商売に対する熱意は並大抵ではないということだろうか。

 

 

・お寺内部の煙たい雰囲気が、マレーシアと香港で酷似していた

肝心の寺院の中は、めちゃくちゃ多くの人で混雑していて、それはそれは煙たかった!本当にお線香の煙が舞い上がりすぎて、目は痛くなるし、息もし辛いし、早くこの空間から出ないと苦しすぎると早足になってしまうほどだった。大量のお線香を燃やし、大量のロウソクを燃やし、大量の何かの紙まで燃やしていたので、中華系の人にとって火は祈りと非常に重要な関わりがあるのだろうと予測された。

記憶を辿ってみると、ぼくはお寺の中で煙たくて苦しかった思い出が過去にもあった。それは香港のお寺でのことだった。普通お寺って祈りのための場所だから、心穏やかにお祈りができるように配慮されているはずなのに、煙たくていても立ってもいられないなんて滅多にない経験だからよく覚えていたのだ。

香港のお寺はかなり煙たかったし、ここ中華系マレーシア人のためのお寺も同様に煙たくて苦しい。ここから連想すると中華系マレーシア人の祖先は、遠い昔に中国の南部の地域から移住してきたのだろうという仮説がぼくの中で成り立った。お寺に関する文化があまりにも似通っていたからだ。そしてそれを中華系マレーシア人の友達に質問すると、その通りでありマレーシアに住んでいる中華系の人々は中国南部からの移住者がほとんどであるということだった。

 

 

・九皇大帝とは何か?マレーシアで信仰が盛んなのは疫病が原因だった

 

後になってから調べてみると、この北天宮は道教の神様である九皇大帝を祀っているというお寺だった。この九皇大帝とは何だろうと調べてみても、どうもかなりマイナーな信仰らしくあまり詳しい情報が得られなかった。ウィキペディアの日本語版はおろか英語版の記事すらないので、よほど有名ではない信仰なのかもしれない(中国語版のページだけはある)。そもそもこの九皇大帝の正体がはっきりしていないらしく、中国の古代の皇帝のことを言っているという説や、道教の5つの方角(中道+東西南北)と四帝神を組み合わせたという説など、様々な説があり結論が定まっていない。

ただこの九皇大帝は国境を越えて幅広く信仰されているらしく、マレーシア、シンガポール、タイ、台湾で盛んなのだという。ここマレーシアでは九皇大帝信仰はペナン島で始まった。当時ペナン島ではペストが大流行しており、その際に人々がタイのプーケットからお香を持ってきて九皇大帝に祈りを捧げると、感染者はどんどん減少していったという。それ以降、マレーシアでは九皇大帝信仰が徐々に強くなっていったそうだ。

 

九皇大帝の行事では断食したり、白い衣装を着て人々が練り歩いたりするのだという。タイのプーケットの儀式が盛大とのことだが、記憶を遡るとぼくは2019年の世界一周中のプーケット旅行で、白装束をした人々が爆竹を鳴らしまくる不思議な祭りに出くわしたことがあり、当時は何の行事か全くわからなかったがあぁこの九皇大帝のお祭りだったのかと、3年越しに謎が解けてしまったのだった!

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・謎は謎のままで心に大切に閉まっておくことの重要性

世界を巡礼する旅をしていると、謎は不意に投げかけられ、そして不意に解決してしまうものなのだと、世界の不思議に驚嘆せざるを得なかった。もしも何が何でも謎を解決したいのだと生き急ぐ種類の性格ならば、ぼくは2019年のプーケットで迷わず「プーケット 白装束 お祭り」と日本語か英語で検索し、その謎を必死に解決しようとしただろう。

しかしぼくはそのような生き方を好かない。インターネットが発達した現在、人間は何でもかんでもすぐに調べすぎなのではないだろうか。謎を解決することだけが人生の目的であるならばそれでいいだろう。しかしすぐに検索することをせずに、あの謎はどういうことだったのだろうと何年でも何十年でも徒然なるままに思いを巡らせ、ある日全く思いも寄らなかったような不思議な場面でその答えが与えらえるという感動を享受した方が、人生の豊かな彩りと情緒が増すのではないだろうか。そして謎が謎のままであるという宝物のような日々が、人間の想像力や空想力、問題解決能力や知能すら発達させるような気がしてならない。

何でもすぐに検索して調べ、他人の用意した答えをいとも簡単に自分の手柄のようにふりかざすことで満足してしまうような人間に、ろくな奴はいるまい。

なんでもかんでもインターネットですぐ検索すればいいというのは本当か? 〜疑問と不思議の熟成が人生に情緒を与える〜

 

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