ドラえもんのブリキの迷宮は本当にあった!クレタ島のクノッソス宮殿跡でミノタウロスを閉じ込めたラビリンスを発見した

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ドラえもんのブリキの迷宮が現実にあったなんて!!!!!

ドラえもんのブリキの迷宮は本当にあった!クレタ島のクノッソス宮殿跡でミノタウロスを閉じ込めたラビリンスを発見した

・ギリシャ一周は離島を巡る旅へと突入
・イラクリオン市内からクノッソス宮殿へは2番の市バスで
・クノッソス宮殿の入場チケットはイラクリオン考古学博物館との共通チケットがお得
・カラフルなクノッソス宮殿はフレスコ画に囲まれていた
・ミノタウロスを閉じ込めた地下迷宮は本当にあったのかもしれない

・ギリシャ一周は離島を巡る旅へと突入

ギリシャ一周の旅の中でぼくは古代遺跡の豊富な首都アテネ、断崖絶壁に立つギリシャ正教会の大絶景に圧倒されたメテオラ(カランバカ)、海沿いのギリシャ第2の都市テッサロニキ、女人禁制のギリシャ正教最大の聖地アトスの巡礼を終えて、ついにギリシャ離島の旅へ出発した。

最初に訪れたのはギリシャ最大の離島であるクレタ島。クレタ島では西から東に向かってハニア、レシムノン、イラクリオンという3つの代表的な街をそれぞれ3泊しながらのんびりと順番に巡っていく予定だ。そしてヴェネツィア時代の街並みが美しいハニア、レシムノンの観光を終えて、最後のイラクリオンへとやって来た。

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ハニアからレシムノン、レシムノンからイラクリオンまではそれぞれKTELのバスを利用、時間は1時間ほどの気楽な移動だった。クレタ島内の移動方法をまとめた記事はこちら!

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イラクリオンはクレタ島最大の都市。ヨーロッパ最古であるミノア文明の栄華を忍ばせるクノッソス遺跡などギリシャ神話にまつわる観光地でも有名だ。ぼくはここで3泊し、じっくりとイラクリオンを巡った後で、港からかの有名なサントリーニ島までフェリーで向かう計画だ。

これまでギリシャでは安宿に泊まってきたぼくだが一生に一度しかないかもしれない憧れのギリシャ離島巡りなので、ここからは宿を高級志向に方針転換してみた。イラクリオンでは5つ星ホテルのGDMメガロンホテルに宿泊し、ここを拠点としながら快適に観光していく。

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滞在1日目は旧市街にあるイラクリオン考古学博物館を見学し、ミノア文明に関する知識を深めた上で翌日には実際にクノッソス宮殿へ出かけることにした。

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・イラクリオン市内からクノッソス宮殿へは2番の市バスで

イラクリオン市内からクノッソス宮殿へは徒歩で行けないほど離れているので、公共バスに乗る。市内からクノッソス宮殿までは2番の市バスを利用する。所要時間は30分ほど、料金は往路が2.5ユーロで復路が1.5ユーロだった。一体なぜ???

 

 

・クノッソス宮殿の入場チケットはイラクリオン考古学博物館との共通チケットがお得

クノッソス宮殿の入場チケットは、前日のイラクリオン考古学博物館で共通チケット20ユーロを購入していたので、それを見せて中まで入る。

 

 

・カラフルなクノッソス宮殿はフレスコ画に囲まれていた

 

ギリシャの遺跡や神殿と言えば白い石造りが連想されるが、驚くべきことにクノッソス宮殿はとてもカラフルだった。特に柱が赤色だったのは印象深い。ギリシャ建築の特徴である石造りの柱と異なり、ミノア文明の柱は地中海沿岸でよく見られる糸杉の幹から作られているという。ミノス宮殿の柱は漆喰塗りされ、赤く塗られ、丸い枕のような柱頭を持つ石の台座に設置されていた様子が再現されている。

 

 

またカラフルで特徴的なフレスコ画が宮殿の至る所に飾られているのもクノッソスの見所だった。しかし現在クノッソス宮殿に飾られているのは全てレプリカで、本物はぼくが昨日行ったイラクリオン考古学博物館に展示されている。そういう意味でもこのクノッソス宮殿とイラクリオン考古学博物館の両方を訪れるのは、イラクリオン観光ではマストと言えるだろう。

 

唯一列ができていたのはこのクノッソス宮殿の中心部である「玉座の間」。壁に埋め込まれた玉座と、壁に描かれたグリフェンの絵が神秘的。グリフィンってこんな感じの外見なんだ、初めて見たかも。

 

 

・ミノタウロスを閉じ込めた地下迷宮は本当にあったのかもしれない

クノッソス宮殿で衝撃的だったのは、まさに迷宮のような空間や階段が地下深くまで広がっているのを見たことだった。

ギリシャ神話ではクレタのミノス王が頭が牛で体が人である怪物ミノタウロスを入ったら二度と出られない迷宮に閉じ込めたことが有名だが、まさにそのようなラビリンスが実際にあったのではないかと疑ってしまう光景だった。ミノタウロスの伝説は以下の通り。

クレタのミノス王は強大な勢力をもつ王であると同時に、ゼウスの血を引く者といわれ、最高位の神官だった。ある日ポセイドンがミノス王に1頭の牡牛を贈り、これを殺して自分に捧げたら更なる栄光を与えると約束したのだが、殺さずにいたためポセイドンは怒りミノス王の妻とこの牡牛を交わらせた。その結果としてミノス王の妻パジパエは、牛頭人身の怪物ミノタウロスを産んだ。

ミノス王は名工ダイダロスに命じて迷宮Labyrinthos(ラビュリントス)を造らせ、ミノタウロスをそこに閉じ込めた。そしてアテネに対し、この怪物の餌食として9年ごとに7人の若者と7人の乙女を献上するように命じた。

その献上の数回目、アテネの英雄テセウスがこの貢物メンバーの1人になりクノッソスへやって来た。しかしテセウスを見てひとめ惚れしたミノス王の娘アリアドネは、自分と結婚してくれることを条件に助言を与え、テセウスはミノタウロスを退治し迷宮からも無事脱出することができた。その際の助言とは糸玉の糸を垂らしながら持ち歩き、帰りはその糸を辿って戻ってくればいいという、入ったら二度と出られないと言われていた迷宮からの脱出方法だった。

テセウスは約束どおりアリアドネを連れてクレタ島を出たが、途中彼女をナクソス島に置き去りにした。アリアドネはそこで救ってくれたディオニソス神と結婚した。

ぼくがドラえもんの映画で最も好きなのは「のび太とブリキの迷宮」だ。ブリキでできたブリキンホテルに泊まることになったのび太たちが、ロボットに支配されてしまったチャモチャ星の人々を救うというストーリーだが、このブリキンホテルの地下にもまさに入ったら二度と出られない大迷宮が存在する。暴走してしまったチャモチャ星のロボットを止める鍵は、この大迷宮の奥深くの研究所に眠っているのだ。「のび太とブリキの迷宮」は映画全体に独特な雰囲気が漂っており、全てがブリキでできているブリキン島の幾何学的で無機質な様子が不気味でたまらない。さらに恐怖なのはブリキンホテルの地下にあるブリキの迷宮(ラビリンス)の入口が化け物の顔のようになっており、しかも「よく来たな、ここはあの世へ通じる大迷宮の入口だ、くぐれば二度と生きて帰れない、それを承知の上ならば、さぁ入るが良い」とおぞましい低い声まで発するので子供の頃見てめちゃくちゃ怖かったのを覚えている。

ドラえもん のび太とブリキの迷宮のパンフレット

ブリキの迷宮の入口の顔が怪物みたいでめちゃくちゃ怖い!

ぼくがイラクリオンで泊まっているGDMメガロンホテルのエレベーターで、クレタ島の宣伝映像が流れているのを見たのだが、その中で「冬はスキーができて、夏は海水浴ができます」と言っていて、へーまるでブリキン島みたいだとぼくはこのクノッソス宮殿に来る前にドラえもん映画「のび太とブリキの迷宮」のことを思い出していた。もしかして藤子・F・不二雄先生はここクレタ島のクノッソスを訪れたことにより、「のび太とブリキの迷宮」のアイデアの着想を得たのだろうか。地下深くまで続いている迷宮のような階段を見ていると、もはやブリキの迷宮と無関係とは思えなかった。藤子・F・不二雄先生は「ミノタウロスの皿」という奇妙な漫画も出版しているので、ミノタウロスの伝説は絶対に知っていたはずだ。

映画「のび太とブリキの迷宮」からは、どんなに便利になっても機械に頼り切ってはならない、全てが機械頼りになるとやがて人間が逆に機械に支配される未来が来るだろうという、今のAI時代にも通じるような強い警告メッセージを感じたが、そのような近未来的な発想とは別に、迷宮(ラビリンス)というアイデアにおいて、日本のドラえもんという未来ロボットと古代のギリシャ神話の伝説が交わり合うことで「のび太とブリキの迷宮」のストーリーが完成したのだと思うととても感慨深いものがある。過去ばかりに執着するのではなく、未来ばかりを着目するのではなく、過去と未来を融合させることによって名作というものは生まれれるのだろうか。ぼくはエーゲ海に浮かぶ美しいクレタ島の古代遺跡で、一見全く関係なさそうに見えるドラえもんのことばかり考えていた。幼い頃から大好きでよく見ている「ブリキの迷宮」の本物に、まさかギリシャの離島で巡り会うことができるなんて絶対に予想できない感動的な展開だった。

 

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