ヨハネスブルクの世界一高いスラム・ポンテタワーで快適滞在!!!!!

治安最悪ヨハネスのタワマン最上階で快適滞在!世界一高いスラム・ポンテタワーでの宿泊が最高だった
・ぼくのアフリカ大陸縦断の旅
・ヨハネスブルクのスラム街に立つ「世界一高いスラム」ポンテタワーとは?
・ポンテタワーの最上階に泊まるための料金は?
・プレトリアからヨハネスブルクまでUberで移動した
・ついにポンテタワーへ進入!一気に最上階の52階へ
・ポンテタワーの最上階ホテルが絶景な上に快適過ぎた
・便利で安全!ポンテタワー敷地内にはスーパーや食堂など何でも揃っていた
・ポンテタワーの光差し込む中心部は独特の世界観でフォトジェニック
・ポンテタワーのコア部分のYouTube動画はこちら!
・ヨハネスの下界を見下ろしながら快適に過ごすタワマンの日々
・ポンテタワー最上階でネトフリ「地面師たち」を見て日本治安悪すぎと怯えた
・ポンテタワー写真集
目次
- ・ぼくのアフリカ大陸縦断の旅
- ・ヨハネスブルクのスラム街に立つ「世界一高いスラム」ポンテタワーとは?
- ・ポンテタワーの最上階に泊まるための料金は?
- ・プレトリアからヨハネスブルクまでUberで移動した
- ・ついにポンテタワーへ進入!一気に最上階の52階へ
- ・ポンテタワーの最上階ホテルが絶景な上に快適過ぎた
- ・便利で安全!ポンテタワー敷地内にはスーパーや食堂など何でも揃っていた
- ・ポンテタワーの光差し込む中心部は独特の世界観でフォトジェニック
- ・ポンテタワーのコア部分のYouTube動画はこちら!
- ・ヨハネスの下界を見下ろしながら快適に過ごすタワマンの日々
- ・ポンテタワー最上階でネトフリ「地面師たち」を見て日本治安悪すぎと怯えた
- ・ポンテタワー写真集
- ・アフリカ縦断の大冒険の記事一覧はこちら!
・ぼくのアフリカ大陸縦断の旅
ぼくは2024年5月8日から10月1日まで、約5ヶ月間かけてアフリカ大陸縦断の旅をした。訪れた国はエジプト、エチオピア、ケニア、ウガンダ、ルワンダ、タンザニア、マラウイ、ザンビア、ジンバブエ、ボツワナ、ナミビア、レソト、南アフリカ共和国だった。
アフリカ大陸最後の国の南アでは大自然と大都会が見事に融合する美しきケープタウン、標高が高く秘境感あふれる神秘的な内陸国レソト、紫の桜が有名で別名ジャカランダ・シティーとも呼ばれるプレトリアを巡り、最後に辿り着いたのはあの治安最凶最悪都市として知られるヨハネスブルクだった。
本当はヨハネスブルクなんて怖いので全然行きたくなかったが、一緒に旅をしていた4人でポンテタワーの最上階に泊まろうという計画になったので、ポンテタワーに行ってみたいあまりについていくことになってしまった。
・ヨハネスブルクのスラム街に立つ「世界一高いスラム」ポンテタワーとは?

ポンテタワーとは1975年に建てられた173m、54階建てのビルで、アフリカで最も高い円柱形の住宅ビルとして知られている。さらにポンテタワーの頂上にある広告は南半球最大かつ最高に位置し、ぼくたちが訪れた際はVodaPayの広告が掲げられていた。日本でも楽天PayとかauPayとか色々ありすぎて混乱するけれど、世界でも~Payっていうのが氾濫しているみたい。
ポンテタワーは元々高級住宅用として建てられたが、アパルトヘイト終了後の1990年代に治安が悪化し、ギャングが移り住んで犯罪率は急増、周辺地域も荒廃の一途を辿ったという。この時期ポンテタワーは「世界一高いスラム」と呼ばれ、ゴミは5階部分まで積まれて放置され、治安が悪すぎて入ったら15秒で殺されるという都市伝説まであるほどだ。まさに世界で有名な治安最悪都市ヨハネスブルクにふさわしいストーリーである。
しかし現在はポンテタワー内の治安は改善され、何とほぼ最上階の52階の部屋がエアビー(Airbnb)のホテルようになっておりそこに泊まれるようになっているというのだから面白い。果たして本当に泊まれるのだろうか。Airbnbのサイトで「Ponte Coty Apartment」と検索すると確かに最上階に泊まれる部屋が出てくる。しかもかなり綺麗で居心地がよさそう、とてもかつては15秒で殺される建物だった部屋とは思えない。
ポンテタワーは見学ツアーも開催されているくらいの有名な観光名所にもなっているので、そんな建物の最上階で泊まれるなんて特別な経験ができて楽しそうだ。しかも運がいいことにぼくたちが行きたい日程が3泊連続で空いていたので思い切って予約して向かうことにした。
果たして本当にポンテタワーなんかに泊まれるのだろうか。Airbnbの予約が確定したので泊まれることは泊まれるのだろうが、問題は本当に治安が改善されているのかということだ。もしも治安がよくなり今は安全だというのが真っ赤なウソ情報だったら、ぼくたちの人生はポンテタワーの中で終了してしまうことになる。そんなことあるわけないと普通なら一笑に付すところだが、治安最悪都市のヨハネスブルクならなくはないと思えるところが絶妙に恐怖心を煽られる。
ちなみにポンテタワーの敷地内は治安の心配はないがポンテタワー周囲は完全なるスラム街で全く安全でないどころかむしろ危険なままなので、安易に外に出ることは許されない。周囲がスラム街なのにポンテタワーだけ安全なんてことがあり得るのだろうか。ぼくたちはヨハネスブルクでは当然あまり積極的に外出したくないのでポンテタワーの中で過ごすことが多そうだが、それなら食べ物とかはどうすればいいのだろうか。気軽にスーパーなどに行けるような雰囲気でもなさそうだ。
色々な心配事が尽きないままで半信半疑だが、とりあえずもう予約してしまったのでポンテタワーへと向かう他はなかった。
・ポンテタワーの最上階に泊まるための料金は?

ポンテタワーのエアビーは1泊9000円ほど。4人で割れるので1泊2000円ほどで泊まれることになる。意外と人気はないようで空いている日がとても多かった印象だ。やっぱりヨハネスブルクのスラム街のど真ん中に泊まりたいと思う変わり者は少ないということだろうか。
・プレトリアからヨハネスブルクまでUberで移動した
プレトリアからヨハネスブルクまではUberを利用。列車やバスなどの交通手段もあったが鉄道駅やバス停周囲の治安がわからなくて面倒だったし、4人で割るとUberでも全然高くないのでUberで向かうことにした。こういう時には複数人で旅をしていてお得だなと強く感じる。
ポンテタワー周辺のスラム街の様子を撮影したYouTube動画はこちら!プレトリアからヨハネスブルクまでの移動の詳細は以下の記事でまとめた。
・ついにポンテタワーへ進入!一気に最上階の52階へ
ポンテタワーの敷地内は安全だが周囲は危険なスラム街であるという事前情報から、絶対に運転手にポンテタワーの中まで入ってねと伝えなければならない。もしもポンテタワーの直前であろうとも敷地外のスラム街で降ろされて、身ぐるみはがされたら一巻の終わりだ。実際に運転手も少し迷っていたが絶対に内部に到着するまでは降りないことを心に決め、グーグルマップを駆使して入口からポンテタワーの敷地内に入ったことを確認してようやく降車した。Uberに乗っているだけなのに緊張感が半端なく、これがヨハネスブルクかと恐れ入った。

ポンテタワーの入口には頑丈な鉄製の門があり、車が来る度に警備員がきちんと中の人を確認してから門を開けることになっているので治安面でも安心できる雰囲気だった。ぼくたちはその入口の警備員にエアビーの宿泊で来たことを伝えると、しばらくして係のおじちゃんが案内に来てくれた。


彼に付いて行き、住民が住むエリアに入るところでまたセキュリティーを通過し、その後エレベーターに乗って最上階の52階まで一気に上がる。
・ポンテタワーの最上階ホテルが絶景な上に快適過ぎた









ぼくたちの泊まれる最上階の部屋は本当に素敵だった!広いし、眺めはいいし、とても綺麗!大きなテレビとソファーとテーブルのある快適なリビングに、使い勝手のいいキッチン、2つのベッドがある寝室が2室もあり、それぞれの寝室にトイレとシャワーも付いているというから素晴らしい。さらには洗濯機と乾燥機まで付いているというのだから至れり尽くせりだ。こんなところなら3泊と言わず1ヶ月くらい余裕で暮らせそうだ。

やっぱりタワマンの最上階だけあって景色が絶景!アフリカでこんなに眺めのいい最高の宿に安く泊まることができるなんて思いも寄らない嬉しい誤算だった。この目下に広がっているのが治安最悪都市のヨハネスブルクだということを思い出せば少し恐ろしくなるが、下界でどんなに治安の悪い事件が起ころうとも52階のここまではさすがに影響がないだろうという心の余裕を持てることが、タワマン最上階で暮らすメリットなのかもしれない。
・便利で安全!ポンテタワー敷地内にはスーパーや食堂など何でも揃っていた
ぼくたちを案内してくれたおじちゃんが、ポンテタワーのガイドもしてくれた。




驚いたことには、このポンテタワーの1階には小さな町のような空間が形成されており、八百屋があったりスーパーマーケットがあったり、食堂があったり散髪屋さんがあったりジムがあったりして、とにかく外に出なくでもこのタワー内で必要最小限の生活が営めるように工夫されていた。







治安が悪いヨハネスブルク内の、その中でもさらに治安の悪いスラム街に囲まれているポンテタワーならではの仕組みだろうか。ここに1階にスーパーがあるならわざわざ外出しなくても暮らせるので非常に便利だし安心だ。ぼくたちもヨハネス滞在中、食べ物の心配をすることなくこのポンテタワーの最上階に籠ることができる。野菜や果物や卵からパスタやお菓子、飲み物、ケチャップなどの調味料、生活用品に至るまで何でも揃っている(ただしお肉はなかったので予め外で買ってからポンテタワーへ入るのがベストかも、ぼくたちもプレトリアのスーパーで鶏肉を先に買っておいた)。そして驚くべきことに、そんなに高くなかった。
・ポンテタワーの光差し込む中心部は独特の世界観でフォトジェニック






ポンテタワー観光の最大の目玉は、円柱状のポンテタワーの中心部にある「コア」と呼ばれる空洞部分で、このコアに入り込むことができるのも非常に魅力的な経験のひとつだ。ポンテタワーがスラム化していた頃にはギャングの住民がここにゴミを投げ込んだので、このコア部分の5階に至るまでゴミが堆く積まれていたという。今はもちろんゴミは落ちていないが、コアの地面は不自然な丘状になっており、何となくスラム時代の名残を思わせる。

コアはめちゃくちゃカッコいい空間だったのに他の3人は興味がなかったらしく、写真を撮りまくっていたら1人になったので、仕方なくGoProで自撮りした図
円柱状の薄暗い空間の中に、遥か高い天井から光が差し込む様子が他にはない独特で怪しく、どことなくかっこいい雰囲気を醸し出しており、最高にフォトジェニックは場所でもあった。
・ポンテタワーのコア部分のYouTube動画はこちら!
・ヨハネスの下界を見下ろしながら快適に過ごすタワマンの日々

ポンテタワーでの短い暮らしは、間違いなくアフリカを旅した中で最も快適でリラックスした時間だった。ぼくはこの後ケープタウンへと戻り、オジさんはヨハネスブルク空港から南米へ、マーティンとみきやさんは同じく空港から日本へ帰るが、みんなフライトの日程がバラバラなので、南アをずっと一緒に旅してきた3人ともこのポンテタワーでお別れとなる。ぼくたちのほとんどが旅の終わりをこのポンテタワーで過ごしたので、もうすぐ日本へ帰れる期待感を抱きながらかなり寛いで過ごしてしまった。特にこれをしようと決めたこともなく、みんな思い思いにやりたいことをやっていた。



オジさんは南米で生チョコレート屋さんを開きたいらしく、ぼくたちの目の前で生チョコを作ってくれた。生チョコって売っているのしか食べたことがなかったしまさか作れるなんて思わなかったので、簡単に美味しい生チョコを作ってくれて感動的だった。生チョコってこんな簡単な材料で簡単に作れるんだ!知らんなかった!


ご飯はみんなで順番に作り、ぼくが係の時はオムライスを作った。鶏肉や生チョコの道具などは、プレトリアのスーパーマーケットで予め調達した。

ポンテタワー最上階からのヨハネスブルクの風景はとても見応えがあり、どれだけ見ていても飽きることがなかった。52階という遥か上層階からでも、街を眺めていると面白い発見が沢山ある。

ヨハネスブルクの真ん中で黒煙が燃え盛っていて、銃声と爆発音が鳴り響いた日のナイロビを思い出した。やっぱり治安が悪いことではナイロビよりも有名なヨハネスブルクなのだから、黒煙くらい上がっていないと話にならないというところだろうか。黒煙が燃え盛っているのを眺めながら、さすがヨハネスブルクだなぁと笑ってしまった。
近くにはスタジアムもあり、観客が放した風船が迷子のように52階までふらふら上がって来るのを見るのも面白かった。

ぼくは昼間の景色よりも、ヨハネスブルクの夜景が好きだった。何かわからんけどヨハネスの夜景はすごく煌びやかで本当に綺麗だった!ポンテタワーの最上階から眺めるヨハネスの夜景は本当に最高!この写真も大きく印刷して部屋に飾りたいくらい、それくらい心に残っている。
夜景を見ていると、誰かが花火を上げたのか花火の音がした。そして音がする方向を眺めると、何と花火が自分たちよりもはるか下で開いていたのが印象的だった。花火って52階よりも下で開くのか!aikoの「花火」という歌に
夏の星座にぶら下がって 上から花火を見下ろして
という歌詞があるが、まさか本当に人生の中で花火を見下ろす瞬間が訪れるとは思ってもみなかったので感動的だった。花火がタワマン最上階よりも低い場所で開くのって、これはアフリカだからだろうか、日本でもそうなのだろうか。じゃあ日本でもタワマン最上階に住んでいる人はaikoのように花火をいつも見下ろしているのだろうか。いつかタワマン最上階にする人と知り合いになれたらぜひ聞いてみたい。
・ポンテタワー最上階でネトフリ「地面師たち」を見て日本治安悪すぎと怯えた

ぼくたちはポンテタワーの最上階に籠って丸一日何もしない、どこにも出かけない日を設けたが、その日の思い出はみんなでネットフリックスで「地面師たち」を見たことだった。本当に予備知識もなく何も知らない状態で人生で初めて地面師を見たが、確かに刺激的で面白くみんなが夢中になる理由がわかった。どんなに善良な顔つきをして社会規範の中を大人しく生きているように見えても、人間というものはやっぱり野蛮な野生動物の側面としてこういう暴力的で、性的で、反社会的で、享楽的で、ある意味知的で、それでいて成功者が大失敗する様子を見て喜ぶような醜い嫉妬心を抱いていることを否定できないだろう。
多くの日本人もこのような乱暴で陰湿で刺激的な作品を求めているのに、正常な規制やモラルだけが肥大化し、お行儀のいい白けた映像だけが量産され、テレビでこのような作品を見られなくなったことはテレビ離れの大きな要因ではないだろうか。感覚としてはまだテレビで刺激的なドラマが許された90年代の作品を見ているようだった。過剰なコンプライアンスや規制などを気にせず自由にこのような刺激的な作品を作ることが許される風潮が整えば、日本のドラマもアニメと同様に世界中で大人気になれるのではないだろうか。誰もドラマにお行儀のよさや規範を求めてはいない。それは実際の人間社会で十分に飽きるほど享受しているからだ。ファンタジーとして見るためのドラマでは、過剰なほどに刺激的なくらいがちょうどいいのではないだろうか。
しかしぼくが「地面師たち」で最も驚いたことは、この事件が実話に基づいた物語だということを知らされたことだった。え・・・こんな嘘みたいなことが実際に起きているなんて、日本って何て治安の悪い国なのだろう・・・もしかしたらヨハネスブルクより怖い場所なのでは?と、ヨハネスブルクのタワマンの最上階でぼんやりと感想をつぶやいた。
・ポンテタワー写真集








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