チョコバナナを作るのがこんなにも難しいなんて!!!!!
マラウイで日本人の営むチョコバナナ屋さんを発見! カタベイでチョコバナナの奥深さを知った
・ぼくのアフリカ大陸縦断の旅
・カタベイで聞いた日本人のチョコバナナ屋さんの噂
・マラウイでチョコバナナの奥深さを学んだ
・チョコバナナの完成形を作るために試行錯誤しているYouTube動画はこちら
・日本人が外国で商売をするということ
・カタベイで食べてマラウイ湖の小魚料理は絶品だった
目次
・ぼくのアフリカ大陸縦断の旅
ぼくは2024年5月8日から10月1日まで、約5ヶ月間かけてアフリカ大陸縦断の旅をした。訪れた国はエジプト、エチオピア、ケニア、ウガンダ、ルワンダ、タンザニア、マラウイ、ザンビア、ジンバブエ、ボツワナ、ナミビア、レソト、南アフリカ共和国だった。
マラウイでぼくが最も気に入った町は、マラウイ湖のほとりにあるカタベイという町だった。マラウイ湖の水は南部よりもカタベイのような北部の方が澄んでいて美しく、透明な水の中で心地よく泳ぐことができた。またカタベイは小さな町のようになっており、スーパーマーケットからカフェ、レストラン、お土産屋さんまで一通り何でも揃っていて過ごしやすかった。
・カタベイで聞いた日本人のチョコバナナ屋さんの噂
カタベイのお土産屋さんでは売られている商品をただ買うだけではなくて、自分の希望通りに自分だけのオリジナルの品物を作ってくれたりするのでクリエイティブで面白かった。ぼくも木でできたスプーンやフォークを作ってもらい、マラウイ湖の思い出として魚の彫刻も付け足してもらった。値段もたったの10000クワチャ(900円ほど)だったのに魚の彫刻のクオリティが高く、大満足した思い出深いお土産となった。
ぼくたちのようなアジア人はカタベイのお土産屋さん通りでやたらと声をかけられるので、マラウイ人の店員さんと話していると、俺には日本人の友達がいて彼はカタベイでチョコバナナを作っているんだと教えてくれた。しかしアフリカの商人の言うことなので、ぼくが日本人だから何かしら日本の話を頑張ってしようとしているだけで、そんな日本人が本当にいるのか嘘なのか全くわからないのであまり気にも留めていなかった。だいたい日本人がマラウイの辺境カタベイに住んでいるなんてことも信じられなかったし、さらに彼がチョコバナナを売っているという話もあまり信憑性がない嘘っぽい話に感じられたからだ。
しかしカタベイで数日間過ごしていると、本当にチョコバナナの商売をしている日本人に遭遇し、ぼくは驚愕した!本当にカタベイで日本人がチョコバナナ屋さんを営んでいるなんて!
・マラウイでチョコバナナの奥深さを学んだ
彼の名前はタカさんと言い、アフリカの全ての国を周遊しようとする旅の途中、マラウイでチョコバナナ屋さんを開こうと思い立ち、つい最近から商売を始めたということだった。マラウイは世界で最も貧しい国のひとつなので物価も比較的安く、そんなに多くのお金もかからないので金銭的には起業しやすいようだった。それでも地元のマラウイ人たちと協力してお店を作ったようでその行動力がすごい!
タカさんが作ったチョコバナナ屋さんの小さな店舗は、壁が眩しいくらいの黄色に塗られていてバナナらしさがよく表現されていた。素敵な看板の他にも、お店の天井にはバナナマンみたいな謎のキャラクターもいて、やっぱりこういう可愛くてユニークな雰囲気はアフリカで見たことがなかったので日本人らしくて親しみを覚えた。
お店には沢山のマラウイ人が来ていて、商売も好調のように見えたが、驚いたことにまだ完璧なチョコバナナは完成していないということだった。ぼくはチョコバナナなんてチョコを温めて溶かしてバナナに塗りつけるだけだから簡単に作れるものだろうと思い込んでいたが、話を聞いているとチョコバナナの奥深さに驚嘆するばかりだった。
まずチョコバナナはチョコを溶かして、バナナに塗り、そのままチョコを固まらせて完成するようだが、なんと最初の段階でチョコレートを高温で温めてしまうとバナナに塗った後で再度チョコが固まらなくなってしまうらしい。それだとバナナからチョコがダラダラと溶け落ちてしまい、思い描くような綺麗なチョコバナナにならないというのだった。
だから最初にチョコを溶かす段階でチョコの温度を50℃に保たなければならないようだが、マラウイでチョコレートを50℃に保つということは容易ではないようだった。そもそもマラウイにはガスコンロなどもないので、タカさんは原始的な七輪でチョコレートを温めていた。普段七輪など使ったことのない日本人にとって、七輪で温めた温度を50℃に保ち続けるというのは至難の技だった。七輪だと石炭が熱すぎるので、どうしても過剰に温めすぎてしまうようだ。
タカさんは七輪の上にお湯の入った鍋を置き、その上でチョコレートを湯煎していたが、ぼくは温度を一定に保ちやすいように七輪からお湯の入った鍋を外してチョコレートを湯煎してみたらどうかとアドバイスしたが、改善傾向にはあるもののマラウイの外気温の影響でまだまだ溶けやすく、試行錯誤が続いているという。
しかしデロデロに溶けてしまったとしても、バナナにチョコレートが塗られていればチョコバナナの味はするので、試作段階であってもタカさんのチョコバナナは本当に美味しかった。チョコバナナって多分、日本にしかないよね?外国で見たことがない。チョコバナナって日本で発明されたもの?日本人にとっては小さな頃から親しみ深いチョコバナナの美味しさが、マラウイで味わえるなんて感動的だった。日本のチョコバナナみたいにカラフルなカラースプレーも乗っていて見た目も可愛かった。
ぼくと、一緒にアフリカを旅している台湾人の哲ちゃんと、マラウイのイミグレーションで出会ったインディアン・ガールで一緒にタカさんのチョコバナナを食べたことはカタベイの素敵な思い出だ。
・チョコバナナの完成形を作るために試行錯誤しているYouTube動画はこちら
・日本人が外国で商売をするということ
日本にしかないチョコバナナという美味しい日本の伝統的な食べ物を、アフリカで売り出そうというタカさんの着眼点がとても面白いなと感じた。確かに日本人として外国で日本っぽい日本にしかない特別なものを売り出そうと考えても、おまんじゅうとかおせんべいとかだと外国で材料や道具が手に入りにくそうで困難だが、チョコバナナならばチョコレートとバナナは世界中にあるので作れないことはなさそうだ。
実際にマラウイでもバナナはとても安く売られていた。しかしチョコレートは普通に日本と同じくらいの値段がするのでそこが問題らしく、タカさんは今度はカカオから自力でチョコレートを作ることを考えていると語っていた。まだまだ彼のチョコバナナを完成させるための挑戦は続くようだ。ぼくがカタベイを訪れたのは2024年の8月だったが、2025年1月の今もタカさんはカタベイでチョコバナナ屋さんを営んでいるという。またカタベイに行きたいな〜。
ぼくも旅人として世界中を巡っている中で、外国で商売をしようなんて考えたこともなかったが、マラウイのように物価が安い国で起業してみてもし失敗しても損失は極めて少なく済みそうなので、やるだけやって商売に挑戦してみるという選択肢もあるのかもしれないと知ることができて勉強になった。
・カタベイで食べてマラウイ湖の小魚料理は絶品だった
タカさんが食べていたからぼくも注文したマラウイ湖の小魚料理がとても美味しかった!やっぱり日本人は定期的に魚を食べていないと物足りなく感じてしまう。タカさんはこれまでに何ヶ月もカタベイに住んでいるので美味しいものをよく知っており、この小魚料理を教えてもらえてよかった。
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