まさかのヨハネスブルクに行くことになるなんて!!!!!(泣)

アフリカで最も治安が悪かった国は?治安最凶最悪都市ヨハネスブルク行きが決定した
・ぼくのアフリカ大陸縦断の旅
・恐怖の治安最悪ヨハネスブルクに行くことになってしまった!
・ヨハネスブルクで泊まれる魅惑のポンテタワー
・アフリカの三大危険都市はナイロビ、ダルエス、ヨハネスブルク
・アフリカで最も治安が悪かった国はナミビアと南ア
目次
・ぼくのアフリカ大陸縦断の旅
ぼくは2024年5月8日から10月1日まで、約5ヶ月間かけてアフリカ大陸縦断の旅をした。訪れた国はエジプト、エチオピア、ケニア、ウガンダ、ルワンダ、タンザニア、マラウイ、ザンビア、ジンバブエ、ボツワナ、ナミビア、レソト、南アフリカ共和国だった。
・恐怖の治安最悪ヨハネスブルクに行くことになってしまった!
ぼくはエジプトからナミビアまで台湾人の哲ちゃんと一緒に旅をしてきたが、台湾人が次の南アへ入国するためにビザを取得しなければならず、しかもそのビザが台湾の南ア領事館に行かなければもらえないということが発覚し、彼のアフリカ縦断の旅は敢えなくナミビアで終了することになってしまった。ちなみに日本人はパスポートを見せるだけで簡単に南アへ入国できるので、その歴然とした差に驚かされるばかりだ。
ぼくは南アへ入るずっと前から哲ちゃんが南アに入国できないことを聞いていた。つまり普通に考えれば、ぼくは1人で南アを旅しなければならないということだ。まぁアフリカ大陸がどういう感じか既に多くの国を巡って大体把握できているので南アを1人旅することは大きな問題ではないが、ぼくにはひとつだけ心に誓ったことがあった。それは絶対にヨハネスブルクに行きたくないということだ。
ヨハネスブルクは治安が最凶最悪に悪いことで世界的に有名で、ぼくもアフリカを旅する前からヨハネスブルクはかなり危険な場所だと事前知識として知っていたほどだ。南アから出る飛行機で安いチケットはヨハネスブルク発のものが多いらしく、そのせいかアフリカ縦断の最後にヨハネスブルクに立ち寄る世界一周の旅人も多いようだが、2人で旅できるならまだしもたった1人でヨハネスブルクなんかに絶対行きたくないので、何ヶ月も前からケープタウン発の安いフライトチケットを予約してヨハネスブルクに行かなくてもいいようにきちんと準備していた。
しかし未来が読めないのが旅や人生の面白いところで、結局のところぼくは道中で一緒になった日本人男子3人と合計4人で南アを旅することになり、思っていたような南ア1人旅では全くなくなってしまった。しかしだからと言って治安が最悪のヨハネスブルクなんかにわざわざ敢えて行きたいと思ったことなんて全然なかったが、他の3人はヨハネスブルクに行く気満々で「え、水色くんヨハネスブルク行かないの?」「南アまで来てヨハネス見ないで帰るなんてあり得る???」「そんなに治安悪いなんてどんな感じか見てみたいよね?」「水色くんも当然ヨハネス一緒に行くよね?」とズルズルと流されてしまい、結局行くことになってしまった。
・ヨハネスブルクで泊まれる魅惑のポンテタワー

ぼくがヨハネスブルクにちょっと行きたいなと思ったのは、みんなでポンテタワーに泊まると計画していたからだった。ポンテタワーとは治安最悪都市ヨハネスブルクにあるかつて治安最悪だったタワマンのことで、昔は入ったらすぐに殺されるほど危険だったが今はタワー内の治安は改善されているらしい。そのポンテタワーの最上階がAirbnbで予約できるホテルのようになっており、治安最悪のヨハネスブルクの街を無理に観光しなくてもこのタワマンの最上階で平和に優雅に過ごせるということだった。しかしポンテタワー内は安全でも周囲は依然として治安最悪の地域なのでむやみに徒歩で外に出てはならない。
ポンテタワーは1泊9000円ほどと安く、4人でシェアするのでかなり割安でタワマンの最上階に泊まることができる。このポンテタワーは結構有名なのでぼくも興味があり、その最上階の泊まれる部屋もとても素敵だったのでヨハネスブルク行きを決めた。どうせ4人で内陸国レソトにも行くし、そこはヨハネスにかなり近いので旅の流れ的にももはや行かないという選択肢がなかった。ヨハネスの後は他の3人は空港からフライトに乗り、ぼくはバカバカしいことにケープタウンからのフライトチケットを予約してしまっていたので1人でケープタウンに戻ることになる。こんなことなら大人しくヨハネス発のチケットを取っておくべきだった・・・しかしその時は旅の相棒が3人もできるなんて知る由もなかったのだから仕方ない。
・アフリカの三大危険都市はナイロビ、ダルエス、ヨハネスブルク
行くと決まったからにはしっかりとヨハネスブルクがどれほど危険でどれほど治安が悪いのかも実際に確かめてみたい。世界中にその悪名を轟かせているヨハネスブルクとは、どれほどまでに危険な場所なのだろうか。まさかそこらへんに死体が落ちているとかだろうか。
ヨハネスブルクはケニアのナイロビ、タンザニアのダルエスサラームと並んでアフリカの三大危険都市のひとつに数えられている。この中でナイロビは本当に治安が悪く、民衆が政府に対して怒りのデモを連発しており、ぼくも間近で銃声や爆発音を聞くという人生初の経験をして寿命が50年縮まった。しかし一方でダルエスサラームは本当に治安が悪いの?と思わず首をかしげたくなるくらい何も起こらず、普通に平和だった記憶しかなかった。そもそもナイロビはタクシーの鍵もかけて窓も開けるなと注意されるくらいだったのに、ダルエスは窓が開きっぱなしのトゥクトゥクを誰もが利用しているくらいで安全な雰囲気しかしなかった。
この中で治安が悪いと最も有名なのはやっぱりダントツでヨハネスブルクだと思うが、ヨハネスブルクではナイロビを超える恐怖体験を味わえるのだろうか(絶対にそんなのごめんだけど)。まさにアフリカ旅の最後の最後に、史上最強のラスボスに挑んでいく気分だ。
・アフリカで最も治安が悪かった国はナミビアと南ア

アフリカを縦断して最も危険だと感じたのはケニアのナイロビだったが、では全体的に最も治安が悪いと感じた国はどこだったのだろうか。それは意外にも、ナミビアや南アといった最後の2国だった。十分に気を付けながら旅をしていたので具体的にこんな危険な目に遭ったとかいう経験談は特にないのだが、ナミビアと南アでは街中などで貧しい人に声をかけられたり絡まれる機会がやたらと多かったように感じた(そんな時は無視したり急いで通り過ぎる)。この2国は街並みがヨーロッパ風で美しかったり、バスもスーパーもホテルも綺麗で一見先進国っぽかったりするのだけれど、それは植民地支配を終えてもなお白人がしつこく残存しているということを示唆しているのかもしれず、収入の高い白人とお金のない黒人で相対的な貧富の差を生み出しており、惨めな気分になった黒人が犯罪を犯したり物乞いをしたりするのかもしれない。
一方でナミビアや南アより前に訪れたアフリカの国々は、貧しい感じはするのだけれど周囲の誰もが同じくらい貧しいのでそれが普通となり、実際は貧しくても自分は不幸だと感じることがないので平和で朗らかな印象だった。この推察が正しければ人間が幸福になるためには、周囲のみんなが同程度の生活を営んでおりその差異を見出しにくいことが重要なのかもしれない。逆に自分がいくら豊かでも、周囲に自分よりも豊かでいい生活をしている人がいれば相対的に自分は貧乏となり不幸で惨めな気持ちに苛まれることになるだろう。前者は社会主義的で、後者は資本主義的だろうか。
資本主義とは自分は相対的に不幸だというおそれを永遠に植え付け続けることで人間に衝動的な競争の行動力を発揮させ、人間社会や経済を強制的に成長させる仕組みなのかもしれない。その結果人間全体が豊かになりぼくたちはその利益を享受できるが、1人1人の人間の心には常に他人と比べることによる相対的な不幸の種と永久に満たされない気持ちが宿っている。資本主義社会に生まれ着いたぼくたちは、この問題をどのように解決すべきだろうか。その答えは他人と比べることによって発生する相対的な幸福に支配されることなく、そのような低い次元から脱出し、誰と比べることがなくても心が満たされ続ける絶対的な幸福を獲得することにあるのではないだろうか。
あの人と比べて自分は美しいのではなく自分は最初から美しいのだと知ること、あの人と比べてお金持ちだからではなく自分は初めから豊かだと気付くこと、あの人と比べて自分は価値があると思い上がるのではなく誰にさえ奪い取ることのできない唯一の根源的な価値が宿っていること、そこから生み出される絶対的幸福を抱きながら生きること。それは生まれた時から資本主義という激流の渦に巻き込まれ、競争や勝ち負けの中を流されるように生きているだけでは辿り着き難い境地かもしれないが、誰にも揺るがされることのない自らの核を形成するに当たり必要な過程となって来ることだろう。
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